千丈橋(廃止、大分県日田市 2009年再訪)
日田の道路は川とともにある
現在進行形で、今日田の大雨のニュースが流れています。
小松屋前の隣バス停付近、天ヶ瀬の温泉街にかかる橋周辺の動画がツイッターで流れてきて、大規模浸水をしているようです。心配とか言うどころでなく悲しい。ブログ記事は10年前に書きましたが先日行ってみたら何も変わっていませんでした。おそらく今回の被災で撤去及び施設更新になるのではないでしょうか。
かなり昔、個人サイトブログの日記でコラム的に書いてた時代の記事のリブログ…というか、写真も新たに取ってるんでそのバス停の話をあらためて。
千丈橋。
2009年に再訪。潔いPC出力&ラミネートのみが貼ってるスタイル。
晩年は「石井自動車」の看板は外されとうとうシールと時刻表のみになり、日田バスでも屈指の手抜き壁バス停でした。
残念ながらルート変更により廃止になりまして、現在は跡形もありません。
元々大山川による断崖が続く渓谷がこの付近、3kmくらい続くんじゃ。当然人口希薄地なので、さしたる集落もないまま川の両岸に国道と県道がそれぞれに分かれて伸びたり、時折両者が合流したり。
このバス停の名の「千丈橋」は両者がいったん分かれ、国道が大山川を渡って対岸に行く場所であり、集落の北端でもあり要衝の場所でもあった…はずなんですが。
切れてます。
橋梁、道路、そして治水
現在はここからバス停1個分上流に行った「片瀬古」のバス停付近に分岐点は移っていて、そこには新しい千丈橋が架け変わっていまして、写真のガードレールの向こうにちらと映っています。
なぜそうなったのかを一応対岸も見て納得したんですがこれは単純に狭くて道路拡幅と、これ道路が川沿い過ぎて危険すぎる。
加えてこの川です。大山川、というのは筑後川の二つある源流の一つ。
上流には松原ダムと
下筌ダムという二つの治水ダムがある川です。
道路行政、ダム行政、公共事業に詳しくない方は時折悪いイメージを持つ人が多い。
都会に住んでいるとわかりづらいかもしれない。
橋が架け変わったこともあってか、このあたりは廃集落に近い状況。バス停のある民家にも当時もう人の姿はなく。
でも道路が架け変わったのは、このあたりの人のためというよりはダムのため、さらに上流の町や村のため。それはある意味では理不尽で残酷で、許容するだけでは寂しいけれど、それを責めるべきものではないし、抗うのは何か違うと思っている。
でもその寂しいという感情はこういうとこに書き留めたいな、という意思は持っています。
それは自然の猛威のような思いもよらない、抗いようのない災禍で失う悲しみよりは、幾分かましなのだな、という実感がしています。
どうかこの大雨が収まりますように。
なおこのバス停、廃止まで結局プレートも新しい標柱も何も立ちませんでした。ストリートビューの晩年の姿見ても思うが、ずっと廃止秒読みだったんだろうな…。
ストリートビューはこちら(※2013年は存在。廃止直前?)
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