JR西日本バス,軒下吊り下げ

関西のアドバイザー、北ノ君からメールが来た

「ハローミスタージマオ。このメールは君が読んだ後消滅しない。」
とかいうやり取りは一切なく、京都の北を適当に走ってたら発見したよ!という旨の文章とともにこんな素敵なバス停写真が。

「京都市の北西の山間部、北山を走るJRバスです」
とのこと!!
京都。
画像検索やグーグルの調査などで、京都府は結構な量で待合室バス停が眠ってるのを知っている。
というかこの京都北部は、一昔前の大分のごとく待合室バス停が現役で大量に稼働しており。この地域に住む人々からすれば、こういうバス停を特殊だのと表現していたら笑われるのではないかという状況である。

しかしここは軒下バス停。
しかもこの名盤の文字をよく見ればゴシック系のデジタルフォント化されていて、近年に新調されたのがよくわかる。
ここは、この路線がどういう生い立ちか調べてかかろう。

栄光の国鉄バス京鶴線

ここを走る路線は現在こそ京都~周山(京都市右京区)を走っている路線だが、かつては国鉄バスの京都~福井県小浜を結ぶ路線の一部であったようだ。現在こそ高雄・京北線と名乗っているが、県境にそびえる堀越峠を目前にした鶴ケ岡(現京都府南丹市)までのこの京鶴線、小浜から南に延びる名田庄線を直結して、一日数本程度長距離直通バスが運行されていたようである。

高速もない時代、こういう下道の長距離輸送バスは日本中にあって、その名残のような路線はいたるところに散在している。
このバス停もまさにそう。
このバス停の付近の国道(162号線)は超大トンネルが走っており、この集落付近は長らく旧道部分となっている。道路の拡幅もなく、昔のバス停施設がきれいに取り残ることができたのだろう。このあたり、ちょうどJR九州バス直方線の脇田温泉付近のバス停の残り方と重なるところがある。

この美山町あたり、民間の京都交通との路線競合などもあり割と国鉄バス直方線の宮田町・若宮町と同じような勢力図になってるのが結構興味深い。交差する形で互いの勢力に越境してるような勢力図になっているのが見てて楽しい。
この付近の待合室バス停(※軒下・壁は精査しないとわからないがあるのでは?)の残り方は尋常じゃなく、逆にこういうバス停は関西の文化なのではという疑念も。関東になると本当に少ないし。
古いバス停施設の残り方についても、国鉄~JR・もしくは民間バス会社からのコミュニティバス化の時期が福岡県のそれ及び大分県の佐賀関線・臼三線辺りともずれている。いわゆる小泉構造改革以前の移行である。この辺も影響しているんだろうか。

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