さいかい交通,ポール型

おさかなバス停第三章「またしてもあらかぶ」

今泊蛎ノ浦に続くおさかなシリーズ第3弾である。
しかしその種類は鯛・あらかぶ・あらかぶ・Wあらかぶと著しくバリエーションのバランスが悪い。


そんなツッコミもどこ吹く風ののんきなかぶやん

旧崎戸町エリア、崎戸島にあります。
バス路線的にはここは2車線道路から分け入った「旧道」みたいな路地になっていて、そこからさらに旧炭鉱住宅団地方面に分け入って折り返して戻ってくるなどする。乗りバス的にはアトラクションがいっぱいの区域だ。

この付近は崎戸炭鉱があったところ。炭鉱記念公園の裏手にバス停は位置している。

昭和45年の炭鉱閉山後、この付近の炭鉱住宅は姿を消してしまったようだ。景色は森におおわれて、すっかり静まり返っている。

崎戸島の魚バス停の中でもおそらくこれが一番見つけにくいのでは?

あらかぶ、煮つけの手間がかかるんだよな…

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長崎県営バス,ポール型

色とりどりのフルーツバス停大集合!!インスタ映え必至!!

こんにちは!管理人のニシジマオです!
今日は、長崎県諫早市にありますフルーツバス停を訪問しちゃいました!
なんとこの場所、フルーツの形をした待合所がなんと26基もあるんですよ!

とかいうノリでやっているブログって偉いよな…。

いや、卑屈ではないんだけどあんな風なノリで書くのはどうも苦手です…。

国道沿いのバス停、結局撮りに行ったときはいくつかは飛ばしました。

一回で全部撮ってしまうのはなんか気恥ずかしいな、という気分になったのはあります。
大抵後々「全部撮っておけばよかった」と後悔するもんなんですけどね!!

小長井の小深井バス停。

県営バスが多い理由に、並行する長崎本線の電車はほとんど特急電車。
普通電車の本数は極めて少なくバス需要はそこそこあるようで。
そして長崎県民、比較的バスに乗るので…

そんなわけでこの国道沿いの待合室群はしっかり実用的にも使われています。
撮影するときは地元の人に気を付けて…

このバス停のきっかけ、長崎旅博って何

長崎旅博はバブル期の日本で起きた『博覧会ブーム』にあやかって行われたものの一つです。
かなり後発で行われ、札幌市などいくつかの失敗例が出たこともあり開催に不安視はあったものの。
結局入場者数は目標以上(150万→188万)を達成していまして、このバス停群みたいな落とし子も生まれた結果に。

そういえば旅博の年って自分にとっては受験の年で、博覧会どころかまともに休みがない毎日だったもんなー。
ただテレビCMはよく覚えています。
「私、ここにいます~」とか懐かしい。

さて実はフルーツバス停群、2個だけ枝線「山茶花高原線」のほうに設置されていたりします。

そのうち一つがここ。

バス停の反対側に…

ここだけ一際デカイ。

大きさの理由なのかはわかりませんが、ここは

あのスーパーにあるバカでかいゼリーのメーカー「たらみ」の工場が。
でっかいもんなあ、あれ!!

支線なんだけど割と本数あんのよね!!

フルーツバス停、写真撮るときは一時駐車等、細心の注意を払ってください。歩道であっても道路です。
くれぐれも地元の方の邪魔にならないように、そしてバスの運行に支障を出さないように…。

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さいかい交通,ポール型

長崎お魚シリーズ(2)

小長井のフルーツバス停に対して全く知られていないお魚シリーズ。
こっちは旧西彼杵郡崎戸町。
西彼杵半島の北端から先、さらに海を二本の橋で渡った果てなので、なかなか通りがかりでも行かない場所になる。
これがまた正直遠い。

まず大島に渡って腹ごしらえ。

大島ラーメンはややあっさり目のスープに中太麺が絡む独特の豚骨ラーメン。
わざわざ訪れる価値ありです。

バス停群があるのは大島からさらに一つ橋を渡った崎戸島。
かつては炭鉱、そして現在造船所があり、社宅街とその職場を結ぶ公共交通インフラが発達しているのがこの大島と崎戸島の特徴。
昔ながらの漁業も盛んで、崎戸島の中心地は割と漁師町の佇まい。

前回の今泊は鯛だが

さてこちらの魚はアラカブ。

崎戸町の旧役場そば。

この島が大島大橋で本土と繋がったのは平成11年と結構最近のこと。運行系統もいまだに大島~崎戸島内で完結する路線がほとんど。

こちらのものは公式上ではWアラカブ。2基がつながったような形をしておられる。ここの魚シリーズは合計4基あるのだが、鯛・アラカブ(1)・アラカブ(2)・Wアラカブ恐ろしいほどのアラカブ推しなのである。まあ確かに煮付けにすると旨い。

役場のほか小学校が近くにあり、ここから先の崎戸本郷方面なんかは地形的に歩くと厳しい道路(歩道の狭い長い橋梁とか)で、小学生はこのバス停使ってそうだな…

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長崎県営バス,ポール型

工事写真台帳(1)

フルーツバス停を撮った某日、結構観光客と思しき同じ目的の人々が多く。
普段バス停を写真に収めるなんて人々はおそらくそんなにいないのでしょう、様子を見ていた嫁曰く
「一人だけ動きが的確でさっと済ませておった」
だそうで。
そんなわたくしの写真撮影のスタイルは、今も昔も変わっていないのですが一貫して『工事写真』です。
公道なんで周囲を確認して(絶対に上下両方向を確認しましょう、慣れがあっても危険です)


遠景

近景

近景(反対側から)

詳細
美しい映えスポットも、業務用のキャプションをつけるとアラ不思議!
あっという間に道路構造物点検調査報告書(その1)みたいな感じに早変わりですね!!
そんなもの普通の人は見ないか…。

この井崎バス停は上下線ともに待合室がありまして、県界(※実際に行先は「県界」です)方向の下り線はイチゴ。

粒々の質感…
なおイチゴも草から成るので、厳密には野菜です。

工事写真台帳(2)


長戸バス停。

やっと木になるやつが来たので、本物のフルーツ!!

枝の質感がリアル…

長崎は柑橘の栽培が盛んです。
柑橘畑がそこらじゅうにあります。
学生の頃、そんな長崎の柑橘畑の真っただ中にある寮に住んでいたのですが、夜は結構その果樹を目的にした昆虫が窓ガラスの明かりに群がってくるのにはマジで参りました。
窓ガラスに張り付いたカメムシの数を数えていたあの同級生、こないだ親の病院継いだとか言ってたな…。

一時間一本ぐらいじゃろ、みたいな都会者の邪推を打ち砕く、割とある時刻表。
フルーツバス停地帯、途中で「諫早~山茶花高原線」と合流をするため本数が少し増えます。
さてここまで来て気付いたのだが、

メロン(※ウリのなかま、厳密には野菜)

すいか(※ウリのなかま、厳密には野菜)

トマト(※ナスのなかま、っていうか野菜)

いちご(※バラ科だが草生、分類微妙だけど野菜らしい)
と案外フルーツなのか野菜なのか微妙な作物ばかりを扱っていることに気づかされるフルーツバス停。
…まあバス停の形にきれいにデザイン的にも予算的にも収まる果物、ブドウとかバナナとか長崎名産のビワとかは厳しかったからでは?
まあ、パインとかドリアンとか実現したら危険だろうなとか、想像だけするのは楽しいですな。
リンゴは実は九州ではほとんど栽培されていません。木になってるところを見たことがほとんどない。
そういえば91年ごろって国産のレモンとかほとんどなかったよね…

あと1回でこのまとめ終了!!

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長崎県営バス,ポール型

ご無沙汰していました

一説によると音楽活動等を行っているこのブログの主ですが、なんと「音楽をまじめにやってる時」も存在するらしく、割とその時期はブログを書くための脳の領域を大幅に食っている状態になります。まあまさにこの数か月はそうで、ちょっとおじさんマジになって音源をこさえたり新曲を考えたりしておりました。一応こんな作品を作ったりで何となく頑張っていますが、メジャーデビューとか言う気はさらさらありません。この歳で寒いわ!!
個人的にバス停を探しに行く活動は怠ってはいないのですが、ブログ脳はなかなか切り替わりが大変です。ありがたいことにライブで遠方に行く機会も少しながら増えつつありまして、バス停の写真だけがたまっていく…これではいけない。

実は昔からある元祖映えスポット

最近になって、主にインスタの影響なのか話題になってるのがこのフルーツバス停。
長崎県の諫早市から佐賀県に向かって伸びる有明海沿いの国道を走る高来・小長井線の沿線の10バス停+αに存在します。


リアルです。

これ、実は結構古い。
というのも筆者は高校時代長崎の高校に通っていて、連休の際は福岡に帰省をしていた車窓から見えた記憶があって。
出来たのは昭和末期かなとも思っていたが、どうも平成2年の長崎旅博覧会がきっかけらしい。

現在天気のいい日になるとスマホを掲げた家族連れがいっぱいになるほど。この釜バス停は特に後が海で、人気も高い。
次はスイカ…築切バス停。釜の二つ隣りになる。


スイカである。

何となく切り口もリアルな気がする…

県営バス、現在は一時間一本に来る12~13往復。
割と実際の生活レベルで使われているバス停でもある。
バス+徒歩で回るのというのも、そんなに非現実的な話ではないと思う。

大久保バス停。変化球でトマトである。
まあフルーツトマトともいうしフルーツだろう。
あまり言いたくない話だが、メロンもスイカも実は厳密な分類では野菜なのだが…

おもしろバス待合室の先駆けはどこだろう

猫塚(福岡県宮若市)

今泊(長崎県西海市)

などいくつかの場所で大掛かりなおもしろ待合室を目にしてきましたが、ここまで10数か所も同じ地区に点在しているのはこの旧小長井町のほかはそうないのではなかろうか。まあ言われてみればこういう「おもしろ待合小屋」というのは今まで
「うわ、バス停改修して新しくなってるな~」
みたいな感じで流し見をしてた(※我ながらヒネてるなあ)ことが多いんだけど、深く考えると案外その数はなくね?とも思う訳です。
上述の今泊に関しては実は、小長井のバス停をまねて魚で企画したものの一つ。猫塚も90年代後半くらいに出来たもので、小長井よりもずいぶん後のバス停です。
そして、小長井モノより前のものを見つけに行くのも面白いかもな!

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さいかい交通,ポール型

妖しい月が恐ろしい怪物を…


表題みたいなサムネイルが出来上がってしまった。

恐ろしげな一つ目の怪物をモチーフにしたバス停…

長崎と佐世保の中間、東シナ海(五島灘)に面した西彼杵半島の北端から、3本の橋でつながってる崎戸島のさらに西の突端近く。
崎戸町には4つ、魚をモチーフにしたバス停が置かれており、ここはその一つ。

元々この島は炭鉱があり、また高低差が多く他地方に比べて比較的バス交通が普及・発達した長崎県らしい事情もあってか、本数はちゃんと多い。
隣の大島まで走っている。

謎の生き物感半端ない…

SAN値の低下しそうなバス停

さて、別に謎の生き物という訳ではなく、どうも鯛らしいのである。

ああ…こうしてみると、これが後ろ姿で。右の身は切り取られた…と。

あー、この角度から見るとなかなか鯛ですな。

しかし車道から見るとこんな感じであり、やはり禍々しい月が遣わした名状しがたい何かに見えるのは致し方がないのである…。
なおこの日の同行者の報告なのだが、このバス停のジムにポケモンを置いたら19日間防衛していたそうだ。

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JR九州バス,ポール型

問答無用、メジャー級の珍バス停ヨシ!

最近JR九州バスから宮若市乗合バスに移管されてしまった福間~福丸線。
ここの路線には九州のバス停好きならだれもが知ってるバス停がありましてな、以前もひっそり紹介していたりはするんですが。まだこの時は「猫塚」だったのか。
JRの駅がある玄界灘沿いの町・福間から見坂峠を越えてすぐ、山中にいきなり巨大な待合室が現れる。

出来立ての頃はそれこそ、山中にいきなり巨大な白いブツが見える異様な光景でしたとも。

デカイ。ちなみに現在この付近にある民家は、少し離れた集落をカウントしても10軒あるかないかだろうか。

自分、こんなバス停沼にずぶずぶと入る前にここデザインおよび彩色した人とちょっとした縁で出会ってるんだよな…。
「塗ってる最中現地でかわるがわる地元の人が追い出し猫の話しに来るのよもう!!」
ぐらいの話しかここの話は引き出していない。まあ今後会えないことはないし稀には会う。

その追い出し猫の話である。
お寺に住み着いた大鼠に、猫の集団が立ち向かいこれを追い出す、猫たちは命を落とす。その猫たちの供養のために塚を作ったのが猫塚。ざっくり書くと他の民話でなかなか訊かない構図で、塚があり大事にされている様子を見ると猫の犠牲による何かでこの付近が救われたようなことがあったのだろうとも解釈できるし、大鼠というのはまた何か別のもののメタファーで…。

とか素人解釈は置いといて、災いを追い出した猫の話は400年語られてるとのことで、地元宮若市では役所前に大モニュメントを置かれるほどにこの追い出し猫をプッシュしている。

招き猫ではなく追い出し猫!この追い出し猫人形は地元運営の通販サイトでも売られている。
ちなみにこの猫をモデルにした「追い出し猫サクラちゃん」なるゆるキャラも存在するぞ!!気になったらチェックだ!!

最早神が宿っておられる待合室ヨシ!

昔行ったときは、この待合室はいかにも現役という感じでありまして。普通に人が座ったりしてるね~って感じのたたずまいだったのだが…

ベンチがもう神棚のように

神殿化しておられる…。

参拝の作法も生まれているのである!!

猫のなで方確認ヨシ!(猫だけにね!!)

このバス停のこのリノベーションは大成功だったようで、宮若市内のJR九州バス線にはこのデザインのバス停ポールがちょくちょく立っている。
バス停の名前まで「猫塚公園前」と改称する力の入れようが功を奏したのか、割とバス停などに興味のない層の人にも知る人ぞ知るスポットにはなっているようである。

駐車場もあるし狭いけど芝生もある。

顔ハメだってあるよ!!

裏には猫の供養塚。
時勢柄、疫病退散を祈って帰りましたバイ。
早くアレを追い出して…

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太宰府市コミュニティ・まほろば号,ポール型

平成以後、九州でコミュニティバスを最初に走らせたのはわが町太宰府だそうで。
民間バスが村営に譲渡(さらにコミバス化)という例は大分県の中津江と上津江にあるのですが、まほろば号、走り始めたときは
「凄い博打に出たなあ」
とも思いましたが同時にバス停空白地の観光地も新興住宅地もたくさんあるゆえ、うまくいくかもしれんなとは思ってました。

定着しちゃいましたねー。この成功で、周辺自治体がこぞってまねたという。

このバス停は山の上の国分団地にちょいと寄り道する、という趣のヒゲ線の折り返し点。
でも待合所もお店もあって、まるで昭和からあったよう。
商店は団地の山の上にはほんとにこの1軒しかなくて、山奥の集落の雑貨屋さんみたいになってます。

これも30年位したら、大分のバス停みたいに味が出るんだろうなあ。もう開通して10年過ぎてるし、随分と貫禄も出てきました。

本当に元からここに西鉄線があったわけでないのに。
不思議な貫禄があるこのバス停。

ここ、なかなかの狭隘路線でもあるので、乗りバスにもお勧めです。
自分もごくまれに使うことあるんだよな・・・マルキョウで砂糖が98円のときとか・・・(※生活観あふれるエピソードを何故、ここで挟む)

JR九州バス,ポール型

このバス停のデザイン、お世話になっている表現ワークショップで写真を撮られている方の作品。

地名に「猫」はなかなか付かないものなのですが、ここの地名は地元伝承の「追い出し猫伝説」によるもの。
詳しくは待合室中に入ってみると伝承の全てが書いてあるのです。

要は「外宇宙からの生命体・巨大鼠がまさに地球を侵略せんと、この地に最前線基地を築いていた。これを地元の猫・イダテンとベンテンはよしとせず、お供のアドン・サムソンを引き連れ、まずプロテイン製造工場から爆撃。戦いの火蓋は切って落とされた!!」的な話です。自分の曇りきった目にはそう見えました。

(※本当の伝承はこちら)

・・・で、デザインをやったその本人のお話。

「ともかくね~、猫の色塗ってたらかわるがわる地元の人がやってきて、この追い出し猫の話をしてね~。一人したと思ったら違う人がやってきてまた同じ話してきて・・・よっぽどこの村は、猫に助けられたんだろうね~。もうずーっと塗ってる間その調子。」

猫塚は、その大鼠との戦いで死んだ多数の猫の弔い塚だとか。
この町ではこの伝承にあやかった「追い出し猫人形」を売ってると聞きます。