筑前町地域巡回バス,掲示板型,発見難易度高,壁型,民家型

山と山と山の間の集落

こないだアップした三箇山公民館の隣のバス停。


三箇山の集落を抜けると、山と棚田が見え。人家もなくひたすら、山と棚田しかない景色。
櫛木の集落は県道から脇道に入ったところに、森に埋もれるように佇んでます。
これがなかなかの秘境感。道も非常に狭い。

こんなところに、正直バス停があるのが凄いと思った…。

隣の三箇山と同じく、掲示板に貼ってあるスタイル。こちらはちょっと外に貼ってますね。

本数うんぬんよりここまでバスが来てるのは正直偉いと思う。
新品のこのバス停プレートも嬉しい。地元の集落の人はどう思っただろう。
おそらく有史以来ここにバスが来たことはなかったと思うのだ。

バスでたどり着いても自家用車でたどり着いても、ここは相当の達成感があると思う。
ここへのアプローチはバスが来る夜須町から、飯塚市側から、朝倉市側からどれを通っても峠を越えなくてはいけない。
果たして何もないかと思いきや、この盆地近くの集落にカフェとソフトクリーム屋さんなど飲食店は少しばっかしあるそう。


それにしても正直筑前町のバス停、こんなに面白いとは思わなかった。まだまだ掘ったら独特のたたずまいのバス停が見つかりそうだ…。
いろんなところのコミュニティバスを掘ってみねば。

ストリートビューはこちら

筑前町地域巡回バス,掲示板型,発見難易度高,壁型

有史以来バスが来れなかった集落は多い

田舎の地図を眺めていると、隅々の集落って有史以来一度はバスが訪れているんじゃ?と思うことはあるが、実際はそんなもんじゃない。
バスが通れるような道路が開通するのと、自動車運輸輸送の発展の歴史とその衰退のタイムラインと。田舎では特にそれらがアンバランスで、特に地形的制約が発生する峠の奥の山間集落や、海岸べたの閉ざされた港町なんかにはバスが訪れたことなんて一度もない、みたいな集落は山のようにある。


朝倉郡筑前町、旧夜須町の三並付近は昔からバス空白地。「西鉄100年史」の1968年ごろのバス地図でもぽっかり空白になっているし、かといって集落も道路もないわけでもなく、小学校や郵便局なんかもあるし人口が皆無という訳でもない。
そこから先のさらに奥、三箇山・櫛木などの集落のある夜須高原に至っては、ゴルフ場や国立青少年自然の家なんかが建っているがここにバスが通ったという話はほぼほぼ聞かない。地勢的に道路はこの集落を流れる川の沢を下った隣の筑穂町(現飯塚市)側に先に開通してしまっているし、こういった行政境界線と地勢のアンバランスな集落はどうしても秘境化してしまう。

四方が山。

道の駅がある三並からつづら折りの峠道を15~20分くらい登って、たどり着くまで一苦労。
まあそんな集落です。

…ここのどこかにバス停がある、はず…

え?

掲示板内バス停という新ジャンル

新ジャンルと言っていいのだろうか…

公民館の掲示板に貼ってあるという新しいスタイルである。

実際、ここが初めてという訳じゃなくって、結構日本中のコミバスでこれは出現していたりする。
ただ「コミバスの試用運転です!!」ということで各地区の公民館伝いにまず試験運行、みたいな流れでできたようなものがいくつか発見されていて、それらも本当にエクセル出力の時刻表だけが掲示板に貼ってあるだけという例のほうが多い。
ここのように本番プレート(※微妙に斬新な表現)をそのまま掲示板に、というのは初めて見た。
貴重な掲示板のスペースが恒久的なバス停の掲示に占用されておるがよいのだろうか。村祭りの告知とか、がん検診の告知とかはいいのか…。

そう思うと心なしか窮屈な掲示板にも見えてこないわけでもない…。
撮影後、下界の道の駅で、ハイエース改造のここ行きバスとすれ違い。あの峠道にこれから挑むんやな…と遠い目。

ストリートビューはこちら

JR九州バス,道路構造物一体型

記憶の片隅にあった軒下バス停

大昔、何かのイベントがあって宮田町に行った記憶があるんです。で博多駅からJRバス乗りました。
今考えると乗ったバスそのものも古めかしい、つばめマークの入ったバスでねえ。
その時、途中通りがかった脇田温泉のバス停見て
「あれ、大分で見た軒下バス停じゃない?」
って思ったような、古い記憶がある。


忘れてた記憶通り…なんだろうか…

ううん?

あれは軒じゃあないね…
でもこれ、分類的にはなんだろう?

本体は案内看板です。

自分の記憶では、温泉宿の軒にバス停がくっついてて、バスはその真正面に停まるイメージだったのだけど全然違う。
ここ、不思議とその一度しか訪れてないしな~。

福岡市内からバス一本で行ける数少ない温泉宿

脇田温泉の楠水閣(サイトはこちら)、風情のある観光地に乏しいとやたら言われる福岡都市圏でも割と穴場の温泉宿でしょう。
ただ如何せんここ、温泉以外本当に何もない。

大分なんかの温泉地と比較しても、ここはどうもなんだか思ったほど栄えてない感がある。お土産の直売所なんかも目立った感がなかったし。
自分もこの一角に長い間あまり立ち寄らなかった背景に、この温泉宿に手早く向かうにはかの犬鳴峠を越えるのが早いのですよ。
福岡人の犬鳴忌避って、少し前までは土着信仰並みの効力あったもんなあ…。これはネットの普及でだいぶんメッキが剥げた感はあります。
しかしこの温泉もそうだし、地元の人には営業妨害甚だしい話だよな。
本当の犬鳴村はダムの底。

正直福岡までは(犬鳴峠を越えて)案外アクセスよかったりするので、宿にするのは全然悪くない。
山越えれば都市高速と九州道のインターチェンジまですぐだし、過小評価されているかもしれないな…。

バス停はこの旅館の真正面の商店の一角にあります。
猫が店番してました。いつもしてるんかな。

…で、これは軒下なのか。いや、違うとは思うけど、何型なのか…。

ストリートビューはこちら