轟(福岡県星野村)
堀川バスという、小さなバス会社の持つ星野村線の一日一往復の迂回線。
こんな路線に乗ろうというのは野暮だろう。地元の学生のために残しました、といわんばかりの早朝と夕方設定のダイヤ。バスってのは公共物なので、たかだか眺めるのが好きな好事家なんかが上がりこんでゴメイワクになってしまってはいけない。
星野村の特徴はもう風光明媚、だが人はいない。これに尽きる稀有な村だと思う。お世辞ではなく本当に。ゆえにバス停の写真ももうむちゃくちゃ撮っ てしまって、一週間に一辺ひとつづつやってもおっつかないくらいな上にまだまだ撮り残しがあるというくらいなのだが、この迂回線のバス車窓から眺められる であろう風景たるや。
青々とした茶畑、広がる棚田。真ん中を流れる清流。これ以上に何があるかという日本の原風景にうっとりしてほしいのだけど、そのバスに乗れるのは地元の人々だけでよいのです。宝石というのはガラスケースの向こうにあって、眺めるものだと思っているのです。
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