今でこそ、福岡県内のバス会社は多種多様になった。
しかし昔は、本当に福岡県内では「西鉄」がほとんどの県内エリアを走り、細々と「昭和バス」「堀川バス」「国鉄バス」の3つがそれぞれ小さなエリアで路線網を広げていた。
太平洋戦争時、戦時統制というやつで、福岡県内の交通各社は合併をして西日本鉄道というひとつの会社になった。
関西でも一時期近鉄や南海が合併していたような時代の話である。
西鉄は戦後になっても分離はせず、良くも悪くもガリバー企業として発展を遂げたのだが、その枠からあぶれた堀川バスは、八女地方を中心にマイペースの運営をしていた。
この堀川バス、3系統だけ久留米の市内線を持っていた。
久留米は西鉄のエリアで、大通りのほとんどは西鉄に押さえられてしまっている。
1系統は広川町まで、大通りを西鉄と併走していて程なく負け。
もう1系統も廃止。鹿児島本線線路沿いを中心に狭隘路を縫うように走るトンデモ路線で、荒木駅のそばの踏切から見える狭隘路に、バス停がぽつんと置かれていたのを覚えている。
残り1本は現役の鑓水線。現在も割と本数もあり、需要があることが伺える。
この路線は日に4本だけ、その鑓水から先へ、本社のある八女と運行されている。
その鑓水から一個目のバス停がこれ。
この狭さなのにまたここ、交通量が多い。そしてバスもでかい。
しかし通は「おお、これぞ堀川バスだなあ」と納得してしまう。
堀川バスは本当に通好みなのだ。特に、狭隘路線マニアにとっては。
是非興味があったら訪れてほしい。「何でこんな道を選ぶ!!」が詰まっています。このちょっと先、道路の改良が進んでた気がするので、ひょっとしたらもうないかもしれないが・・・。