大分交通・大交北部バス,壁型,擁壁,道路構造物一体型


バス停写真を撮り始めて気がついたんだが、大分交通や日田バスのある時期以前の形のバス停標識は、標柱に取り付けられるのを想定していない造りになっている。
軒先や、待合所にくっつける用の金具というのがあって、それに取り付ける設計はなされているようだが、標柱に改めてくっつけるというのはどうも難しい・・・というか、めんどくさいっぽい。

舞野」のほかにも、他のサイトでこんな例もあったりするから多分そうだろう。ちなみにそちらのサイトに紹介されている場所は自分も行った。残念ながら、新たに付け替えられていた。(しかしバス停2つくらい見つけ切れなかったんだけど、大分交通は「標柱無し」がごくまれにあるのよね・・・)

・・・で、このバス停の場合。
その金具ごと、石垣に練りこんでいます。
道路に面してた宅地をかさ上げして、石垣擁壁を建てたっぽいのはわかるとして。
そこにあった待合室のものか。それか、通りに面してた家の軒下にあったものか。

なんだか、石垣から生えてるように見えます。

日田バス,壁型,民家型


今日は所用があり、天神(福岡市の繁華街)に行きました。人に会う際お土産を買わなくてはと思っていたら、ちょうど市役所の前で大分の物産展イベントをやっているじゃないですか。テントブースの一つ一つに、大分県のなんとか市、なんとか町と書いてらっしゃる。

で、いくつかの市で情報を収集し、玖珠町ブースを通りがかったところで呼び止められる。パンフレットを受け取る。相手は、自分よりちょっとしたの年齢であろう女性お二方。
「いやあ、あたしゃ玖珠はよく行くんですよ、写真撮りにね。珍種があるんです」
「ああ、植物とかそんなのですかね?」
「バス停ですよ。日本でも珍しくなった、変わった形のバス停があるんです」
「え。そんなのありますっけ?どの辺ですかね?」
「玖珠町ですと、北山田の駅から南行ったとこ・・・妙大寺とか、中通りとか」

「・・・それ、私の住んでるとこです。」
「・・・うわあ。」
「確かに壁に貼ってるだけですもんね。よく考えたら珍しいですね」

てなワケで、そんな奇跡体験をしたところでこれを出さないわけには行かない「中通り」。
発見時は夕方で、またこの道路車通りも多かった。地元の人も怪訝そうにこっち見てた。うん。
ひょっとしたら撮ってる姿、見てたかもしれませんよ!!

かなり希少な発見困難型軒下バス停。もし車などで探索しようと考える方がいらっしゃったら、探すのに夢中になって、事故らないよう気をつけてください。あ、それからできれば玖珠でお買い物をして帰ってください(ささやかなPR活動)。

日田バス,壁型,民家型


九州のバス時刻表」には場所を特定されていないバス停。そりゃそうだ。自分も3度目でやっと発見できたくらいだし。道は狭い、結構交通量もある。おまけに板塀。初見で発見できたなら、気付くほうがおかしい。

玖珠町と日田を結ぶ国道から、山側の集落を経由して再度北山田駅付近で合流する迂回線のバス停。迂回線は真っ先に廃止の対象になりやすいものなのだけれど、再合流した国道の更に先にある盲腸線(山浦線)と合体することで生き延びています。

この迂回線、初回でバス停を2つ見落としたところで「これは期待出来そう」とは思ってたけれど。
この隣の「中通り」は件のサイトには存在すら認められていません。これは凄い。
冒頭のリンクに載っている地図のこのバス停の位置は、その「中通り」のものです。

日田バス,民家型


日田バス・有田線はバス自体も日田バスの車両を使っているが、完全に市の福祉バスの予算で走っているらしく。バス停の標柱はまるっきり、写真手前のものを使っている。

だから、日田バスの標柱だったものはこの形に全部置き換わっているのだけれども。待合所や軒下といったタイプはそのまま、放置されている。有田線では4個確認できたが、同様の山手線は残念ながら全てが置き換わっていたと思われる。

このバス停は、そのうちのひとつの軒下タイプ。
・・・というかこのバス停、おそらく廃止になってもそのまんまじゃないのか?って気分になる。・・・理由は、その置かれている高さ。こりゃあ手が届かないや。前の道路は改修済みの新道なんだけど、多分これ、路盤高が下がってるね。だから余計に、見上げる高さにあるように感じる。

おそらくこの福祉バスが無くなる時が来たとして。
この軒下の標識は忘れ去られたまま、そのまんまになるんじゃないか?

と、そんな淡い期待をしています。ずっと残ってくれたらいいなあ。

日田バス,壁型,崩壊系,民家型


日田バスの公式サイトの路線図pdfデータをCADに起こして、尋ねたバス停を改めて数えなおしてみた(※これ・未完成、急いでaiにして書き出したので一部文字化け)。 うーん、軒下・壁はなおのこと、意外と待合室も少ないなあ。2年前に比べると5~6個はやっぱり減ってるし。「鼠谷」、「山口」(実は標柱)、「星払」、「出野」が視認で消えてしまった。標柱の角型になってるものは、本当にここ何年かの置き換えだろうしなあ。

地元の人はこれらのバス停が生き残ってる現状が全国的にも珍しいことを、やっぱり知らないようだ。ちなみに福岡市内・郊外線にはつい最近まで待合室・ぶら下げ型のバス停が存在していたが、2年前行ったらなくなっていた。「うちにあるよ!!」という情報をお持ちの方、ご一報いただけるとありがたい。飛んで行きます。

さて、旧前津江村。
ここには宿題のバス停が二つあった。どうしても、見つけ切れなかったのだ。
1つは前津江旧役場付近の「梅木」。路線図で確認するも一度発見できず・・・ん、壁型バス停か!!

こんなんなってました。

がっくりしながら次の「川原」へ。前津江線は末端が二股に分かれていて、バスはまずこの赤石支線のほうにいったん潜り込む。それから、元きた道を折り返してもう1つの沢の大野支線、終点の座目木に向かう。
その終点がこちら。
「何もない」「忘れ去られた」なんて言葉が出る、寂寥たる風景の終点。

さてその一歩手前のバス停が、この「川原」。
バス停カット状に、道路が大きく左にスペースを開けている。その真ん中にあるのは・・・ん、ごみ置き場か。車を降り、ごみ置き場に時刻表がくくりつけられていないか、また周囲に標識が落ちてないか確認する。・・・ない。そこから分かれる道、旧道になっていないか。・・・地形的になさそうだ。近くの川、橋が一本しかないようだ。

で、建物といえば隣の赤石小学校からここまで、ひいてはその隣の温所まで。一向に見えないよなあ。あるとすれば、そこの本当に傾きかけた作業小屋・・・だけ・・・ええええええ!?

画像では普通に写っているんだけれど、この作業小屋。
反対側のほうから見ると、本当にいろんな部分がゆがんでしまっていて、指で押しても壊れるんじゃないか?って心配になるくらい。もうさすがに、この建物はまったく使っていないようだった(当たり前だ)。

手前の小屋はまったく別物、かつ現役の木材置き場。
中では地元のおじいさんが作業中、バス停の撮影許可をとる。
にこりと笑って「よかですよー」。

そういえば以前ここに来たとき、この赤石の支線沿線では誰とも出会わなかったはず。
ようやく人に出会えた。と同時に、自分の中にあったこの村の景色が、ようやく人肌を感じる色に染まっていったのを感じた。

日田バス,民家型,軒下吊り下げ


五馬線にあるバス停の王様。
その神々しい軒下バス停は、そのあまりにも軒下にあるという立地から、今までなかなか写真に収めることを躊躇させてきた。

ここはさすがに家の人の許可がいるだろうと思い、何度ドアチャイムを押してみても留守だったのである。
残念ながら上は遠巻きの写真。しかも携帯、画像保存サイズを間違えて小さいまま。これはいつか果たすその日までの宿題だったのかもしれない。

で、今日アタックしてみたら家人が表で園芸をしてらっしゃいました。早速了承を取るべく聞いてみる。
「あのう、すいません。このバス停の写真、撮らせていただけないでしょうか?」
「いいですけど、これそんな珍しいですかね?」
家人の方は、全くてらいのない表情でそう答えた。

写真を撮る間、このバス停が以前、「大坪尻」って名前だったのにいつの間にか「小坪尻」になった、という話をして頂いた。
撮影終了、丁重に礼を言い、幾重にもお礼をして現場を離れた。

日田バス、最近になってやっぱり標柱を作り変えているようだ。おそらくこのバス停も、もうじきそれに取って代わる予定だろう。それどころか、例の高速道路1000円の施策のおかげでこの一日2本の過疎路線自体が消えるかもしれない。日田バスのドル箱と想像していた高速バス路線のリストラが、先日発表になっているのだ。
いろんな意味合いで間に合った、という気分でいっぱいになる。
本当に家人の方、ありがとうございました。

日田バス,民家型


以前町田で書いたんだけれど、小学校の頃、中学受験学習塾の合宿でこの町の温泉にお世話になったことがある。
思えばそれが「軒下バス停」の原体験だった。

息抜きにといつも使っていた野球グラウンドまで、先生や旅館の方の引率でマイクロバスでよくみんなで移動。そのグラウンド側の乗降ポイントにしていたのが「湯坪」という軒下バス停。
一見して変だと気が付いた。当時住んでた福岡にあるバス停は、当然のごとく標柱を以ってバス停となす。それが、軒下にぶら下がった標識、時刻表は壁に張っただけって。嘘だろ?

帰りがけ、道中のバス停を凝視することにした。他にもそういうバス停があるかもしれない。
・・・すると、待合室の壁タイプのバス停、壁に貼っただけ、なんてのが連日、新発見という形で日を置いて出現。それはもうめくるめく日々だったなあ、うん。

・・・さて、そんな原体験から20年を経て去年、せりざわさん(※その日の写真は全て彼によるもの)と撮影に向かった。
残念ながら、当時の面影は減っていた。

(現在の「湯坪」。軒下バス停にしていた商店は廃業していた)

この「河原湯」は当時は軒下型だった。
この辺、温泉から出る蒸気がいっぱいで、金属製品の侵蝕も早いのだろう。そのせいか、他の地域のバス停と比べ物にならないくらいぼろぼろになっていた。けれど、再会するまで生き残っていてくれた。遠くの幼馴染に再会したような、そんな気分に浸った。

日田バス,軒下吊り下げ

日田は割と古い商店街が元気だ。この町にはそういえば何とかモールやら、何とかタウンやらが存在しない。
街中を走ると、「おい、昔ながらの軒先バス停、まだ残ってないかな?」って気分になる。
まあ実際そいつをリサーチするにはきっと、自転車が必要だろう。
自動車でのリサーチは危険だ。わき見運転は事故の元だ。
一度レンタサイクルでも借りてみようかな。あるかどうか知らないけれど。

・・・さて、街中にほど近いバス停で、今のところ唯一見つかった待合室タイプのバス停。
サッポロビール工場のちょっと下のほう。阿蘇・津江方面から日田の温泉街に向かう道の、大山川左岸を通る旧道沿いに、ちょっと目立つ形で鎮座しています。バスは、前津江ローカル線(赤石・大野線)のみがここを通る設定。

周辺人口、非常に多い。ゆえに車量も多い。
だがこのバス停に止まるバスは、一日3往復。まあ、実用性はないに等しいといえるだろう。
狭い裏通りを自家用車があくせくと通り過ぎる景色の中、時間が止まったようなこの待合室のたたずまいは、いつ来てもなんだかやるせない。

西鉄バス・両筑交通

cecf1d60.JPG 日田に行く道中、国道386号線を通るといつも惹かれる場所がある。

 車で運転してて、バス路線に沿う快感ってのがたまーにあるのよね。
 「あー、この道、バス通すために改良してる」
 って感じがわかって、どんどん進むとホーロー看板なんかがあったりバス停と商店があったりして。狭いと離合ポイントまで見つかったりして。

 それを感じる道の1つがこの黒川線だ。杷木という町から出ている。沢の上流のほうに向かって、ちょっとした峠を越えて盆地の集落に向かう。

 通る道は県道なのだが、当然狭い。
 特に小さな峠を越えるあたりは九十九折になりその間に集落・バス停なんて凄い場面にも出くわす。
 峠を越え、盆地の真ん中に県道の交差点がある。
 集落の中心に小さな商店と、小学校がある。農協も見える。
 バスはそこでおしまい。

 そこを通り過ぎると、その先まで続く県道はとたんに味気なくなる不思議。
 不思議なものだなあ。

 集落の真ん中の商店でガムを買おうとしたら、その当時とうの昔に生産中止になったガムが売られていた(!!)。今行ったら、どんなガムが売られているのか凄く気になる。

f229a56e.JPG 453ffa78.JPG

※ちょっとブレイク

 バス停の画像庫は自分、まったく整理していない。
 もう、困ったくらいに。

 あまりに雑多に積まれているので、「公文書の何とかに使ったあの画像」とか「病状報告用に撮った写真」とかもバス停と一緒に積まれていたりして。毎回うっかり目にしてしまってブルーになったりするんですが、中には「何でこんなの撮ったんだ?用途あるのか?」って物が混じっているときがあります。

 そんなののご紹介。

●その1

VFSH0021.JPG 何年か前の某劇団(音響参加)での公演時の写真。
 いや、キューシートってあってな?音響のきっかけを表にするやつ。
 現場が身内で、和やかだったから許された。
 もちろん一番人気はバンリキ魔王でした。

 ちなみに俺用のやつは
2818cadd.JPG・・・何が悪い!!

●その2

VFSH0043.JPG

 筑後川で撮ったものです。
 その風景に、「必殺からくり人」という時代劇を思い出しました。
 主題歌とともに、夕暮れでオレンジに染まったこんな川と船の風景が流れ、それらをバックにキャストロールが流れます。
 主題歌タイトルは「負犬の唄」。スタッフロールの中盤くらいで、画面中央に力強い習字体で表示された「負犬の唄」の文字は、その一度聴いたら忘れない曲調とともに強く印象に残ります。

 ・・・で、後日。
 嫁(当時彼女)がさきいかを買ってきた。
 パッケージの中央に力強い習字体で「漁火の唄」。

 「からくり人っぽいねえ!!」
 「やつれた女の夢見そうだねえ!!」
 「夜更けのバスに揺られそうだわ!!」

Vfsh0043isaribi.jpg・・・気がついたらこんな画像を作っていた。

 ・・・。

 やった後に「これ、何が面白いんだ?」って気づく典型的な例だと思うんですが、もうその辺に関しては一切目をつぶってください。頼むからお願い申し上げます。

●その3

 普通に壁紙用に。
VFSH0122.JPGジャンベとジャノメチョウ。
 森の近くでのセッション中撮影。